「RevOps(Revenue Operations)」という言葉を聞く機会が増えています。SaaS企業・BtoBスタートアップ・外資系企業を中心に、RevOps組織を作る動きが加速しています。しかし日本では、RevOps担当を置いたが機能しない、CRM改善チームで終わる、営業企画との違いが曖昧、部門横断が進まない、結局Salesforce管理者化する——といった状況が多く見られます。

CRM導入・MA導入・KPI管理強化を進める中で「RevOpsをやった方が良さそう」となっても、実際には「何をする組織なのか分からない」まま進みます。そしてRevOpsはレポート作成・CRM管理・会議資料作成に吸収されていきます。しかしこれは人材不足だけが原因ではありません。本当の原因は、収益を横断設計する構造が存在していないことにあります。

そもそもRevOpsとは何か

RevOpsは単なる営業支援ではありません。マーケティング・営業・カスタマーサクセスを横断し、収益を最大化する運用構造を作る考え方です。KPI統一・見通し改善・収益可視化向上・CRM運用改善・収益データ統合などを通じて収益全体を最適化する役割を持ちます。つまり営業支援ではなく、収益経営の運用基盤です。

日本企業の典型的な組織構造
マーケ
指標:見込み客数
|
営業
指標:受注件数
|
CS
指標:継続率
|
情シス
指標:システム稼働
|
経営企画
指標:売上計画
RevOps
「何をすればいい?」
「KPIが違う」
「数字が合わない」
「担当が不明」
日本企業で分断された収益組織:部門ごとに異なる指標で動き、RevOpsが横断改善できない構造

日本企業でRevOpsが定着しにくい5つの理由

  1. 部門構造が強く分断されている

    マーケティング・営業・カスタマーサクセス・情シス・経営企画が強く分かれている日本企業では、収益を横断で見る文化が育ちにくい。結果としてRevOpsがどこにも属せず、機能する前に形骸化します。

  2. 指標が部門最適になっている

    マーケティングは見込み客数、営業は受注件数、カスタマーサクセスは継続率——収益が一本でつながっていないと、RevOpsが横断改善できません。共通の収益指標がないまま運用しても、それぞれの部門最適が続くだけです。

  3. CRMが「管理ツール」になっている

    SalesforceやHubSpotが報告・管理・稟議中心になりやすい日本企業では、RevOpsも収益改善ではなく「管理運用」へ吸収されていきます。ツールが管理台帳として機能している限り、RevOpsの役割も管理業務に収束します。

  4. 収益の流れが設計されていない

    マーケティングはHubSpot、営業はSalesforce、カスタマーサクセスはKintone、財務はExcel——収益データが分断されていると、RevOpsが横断で分析する基盤がなく機能しません。

  5. 「収益責任者」が存在しない

    マーケティング責任者と営業責任者は存在しても、収益全体を見る役割が不在の組織は多い。RevOpsが機能するためには、収益全体を設計・改善する権限と責任を持つ構造が必要です。

RevOpsを導入してもCRM管理チーム化する理由

多くの企業ではRevOps導入後にSalesforce管理・ダッシュボード作成・データ整備へ寄っていきます。しかし本来RevOpsはシステム管理ではありません。収益改善の運営が本来の役割です。RevOps単体では不十分で、その前提としてRevenue Architectureが必要なのです。

Revenue Architectureという設計がなければ、RevOpsは運用する対象を見失いCRM管理組織になります。

マーケティング
営業
CS
↓ 収益チームとして動く
RevOps(運用)
KPI管理 見通し運用 CRM改善 データ統合
↑ 設計に基づいて運用する
Revenue Architecture(設計)
収益の流れ設計 KPI統一設計 顧客定義 収益可視化設計 会議設計
① 収益構造を設計する ② RevOpsが運用する ③ 収益改善サイクルが回る
Revenue ArchitectureとRevOpsの関係:設計(Revenue Architecture)の上に運用(RevOps)が乗ることで収益改善サイクルが機能する

Revenue Architectureという考え方

Revenue Architectureとは、営業・マーケティング・カスタマーサクセス・CRM・KPI・データを「収益につながる一つの構造」として設計する考え方です。重要なのは、RevOpsは「運用」であり、Revenue Architectureは「設計」であることです。収益構造を設計し、RevOpsが運用し、収益改善サイクルが回る——この順番が必要です。この構造がないままRevOpsを導入するとCRM管理組織になります。

日本企業に本当に必要なのは「欧米RevOpsの直輸入」ではない

欧米SaaS企業のRevOpsをそのまま日本へ持ち込んでも、うまく機能しないケースが多い。日本企業には稟議文化・属人営業・Excel運用・強い部門構造といった独自の前提があるからです。必要なのは「日本企業で機能するRevenue Architecture」であり、その上にRevOpsを設計することです。

マーケティング 営業 CS CRM KPI BI RevOps
Revenue Architecture
収益の流れ設計 KPI統一 収益可視化 RevOps運用設計 会議設計
収益の可視化
全部門が同じ数字で
意思決定できる
見通し精度の向上
RevOpsが収益改善に
集中できる
部門横断の実現
収益チームとして
組織が動く
Revenue Architectureによる統合:7つの部門・機能を接続し、RevOpsが収益改善に集中できる構造を実現する

RevOpsが機能している会社の共通点

収益成長が続いている会社には共通点があります。マーケティング・営業・カスタマーサクセスで収益指標が統一されており、同じ数字を見ている。見込み客の発生から更新まで収益データがつながっている。RevOpsが収益改善へ直接関与しており、CRM管理だけで終わっていない。そしてRevenue Architectureが存在している——この最後の点が最も重要です。

Consilegyの考え方

ConsilegyではRevOps導入を単なるCRM運用改善とは考えていません。本質はRevenue Architecture・収益可視化・収益の流れ設計・KPI設計・RevOps運用モデルにあります。Salesforce・HubSpot・Kintone・BI・Slackを横断しながら、「収益が一貫して改善される構造」を設計します。目的はRevOpsチームを作ることではなく、収益が改善され続ける組織構造を作ることです。

課題 Consilegyのアプローチ
RevOpsがCRM管理に終わる Revenue Architecture設計 + RevOps運用モデル構築
部門横断が進まない KPI統一設計 + 収益チーム設計
収益全体が見えない 収益の流れ設計 + 収益可視化構築
指標の定義が揃わない KPI Architecture + 定義の明文化
見通し精度が低い RevOps運用整備 + 会議設計改善

まとめ:RevOps問題はRevenue Architectureの問題

日本企業でRevOpsが定着しにくい原因は人材不足だけではありません。Revenue Architecture不足・収益可視性不足・収益の流れ未設計・KPI設計不足が本質的な原因です。だからこそ必要なのはRevOps導入だけではなく、「収益を横断設計する構造」を作ることです。RevOpsはRevenue Architectureの上で初めて機能します。

RevOpsを「CRM管理」から「収益改善」へ

ConsilegyはRevenue Architecture設計からRevOps運用モデル構築まで、日本企業に合った収益改善構造を支援します。まずは現状のRevOps課題を整理するところから始めましょう。

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